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目の病気に関する様々な質問にお答えします。
近視とは屈折の異常のひとつで、目に入ってきた光が網膜より手前で像を結び、物がぼやけて見える状態です。 近視は、角膜と網膜までの長さが正常より長いか、角膜・水晶体の光の屈折力が強すぎることにより起こります。
A近くを長く見続け、毛様体が異常に緊張して一時的に近視の状態になっていると考えられる偽近視 (仮性近視)では目の調節を休ませる点眼薬を用いて治療は可能ですが、 角膜と網膜までの長さが正常より長い真性近視では治ることはありません。
A近視になったからといって、日常生活に支障を来さなければ、すぐに眼鏡をかけなければならないということはありません。黒板の字が見えにくくなるというような不都合が生じてきたら眼鏡をかけてください。 また、眼鏡を常にかける必要はなく、黒板や遠くを見るときなど必要に応じてかければよいのです。 眼鏡をかけたりはずしたりしても、近視の度が進むようなことはありません。
A中学生になるとほとんどの子供で可能です。
コンタクトレンズは取り扱いや管理などが大変なので、小学生の間は眼鏡をかけることをおすすめします。 使用するときは眼科の医師と相談の上、決めましょう。
老眼とは年齢とともに水晶体の弾性が失われ、目の調節力が衰える結果おこるものです。 老眼になると新聞の字などが読みづらくなったり、字を書いたりする時に見づらくなったりします。 また、遠くを見た後、すぐに近くを見る時もなかなか焦点が合いづらかったり、ぼやけた感じになります。
A老眼の多くは個人差がありますが40代半ばから徐々に症状が現れます。症状としては近くのものを見ると眼が疲れやすくなった、 新聞を読んでいるといつの間にか遠くに離して読んでいるなどが起こります。老眼は誰にでもなりうる症状ですから、 見えづらくなった時は我慢せずに老眼鏡などで矯正すると良いでしょう。老眼鏡をかけることで、老眼が進行することはありません。
A老眼を完全に予防することはできませんが、トレーニングとして、 遠くと近くを交互に見つめて目のピントを合わせる力を高めるのが良いとされています。 日常生活の中で、毎日続けることが大切です。
白い壁、青空などを見つめたとき、目の前に虫や糸くずなどの『浮遊物』が飛んでいるように見えることがあります。 このような症状を飛蚊症と呼んでいます。
A視線を動かしても、まばたきをしても、目をこすっても消えませんが、暗い所では気にならなくなります。このような症状を飛蚊症と呼んでいます。
眼球の中の大部分は、硝子体と呼ばれるゼリー状の透明な物質がつまっています。ところが透明な物質に何らかの原因で濁りが生じると、 その濁りの影が網膜にうつり、眼球の動きとともに揺れ動き、あたかも虫や糸くずが飛んでいるように見え、飛蚊症として自覚されます。
飛蚊症には生理的なものと病的なものがありますので、症状を感じたら早めに眼科で検査を受け、医師の指示に従ってください。
A飛蚊症には生理的なものと病的なものがあります。歳をとると髪の毛が黒から白になるように、 ゼリー状の透明な硝子体が濁り、飛蚊症の症状をもたらしますが、これは生理的な現象です。 また、若い人でも近視の強い場合には、飛蚊症の症状をもたらします。
この濁りは吸収されることはないので、濁り自体は消えませんが、次第に慣れてきます。
病的なものには網膜裂孔(もうまくれっこう)・網膜剥離など放っておくと失明にいたる病気のサインになることもありますので、 症状を感じたら早めに眼科で検査を受け、医師の指示に従ってください。早期発見・治療があなたの尊い目を守ります。
涙は角膜を保護する役割があります。ドライアイは涙の量の減少あるいは質的な変化により角膜の表面の障害を生じる病気です。
A涙の量の減少あるいは質的な変化により、眼の表面が乾燥する病気です。重症になると、眼の表面に無数の傷がつくことがあります。
近年、パソコンなどを長時間することで、眼が疲れやすい、眼に不快感を感じるという人が増えています。 こういった疲れ眼などの原因としてドライアイがあります。
Aまず、長時間のパソコンなど、ドライアイの原因が分かっている人は、眼が疲れたら休んだり、 室内が乾燥している場合は加湿器やぬれタオルを干すなどして保湿に注意し、 普段の生活に少し気をつければ眼の乾きを軽くすることができます。 それでもドライアイの症状はが治らない人には人工涙液や角膜保護剤の点眼が必要になります。
その他の治療法としては涙点(涙の鼻に抜ける出口)にプラグ(栓)をする方法もあります。
原因は花粉などによるアレルギー反応、細菌、ウイルス、紫外線・摩擦などの物理的刺激などです。 結膜炎になると、結膜が赤くなり、目やに・涙が増え、かゆみ、しょぼしょぼ感、ゴロゴロ感などがあらわれます。
A結膜炎の原因にはいろいろあり、伝染するものはウイルスによるものです。 集団的に発生し、いわゆる“はやり目”といわれるもので、めやにや涙がもとで伝染します。 伝染性も非常に強いので感染予防がとても大切です。この病気に有効な点眼薬はありません。 ウイルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分にとって体力をおとさないことが必要です。 また、補助的に他の感染を起こさないために抗菌点眼薬や、炎症をおさえるためにステロイド点眼薬などを使用します。 他の人にうつさないように十分注意しましょう。
目が充血していたら、伝染性の結膜炎の可能性もありますので、眼科での診察を受け、医師の指示に従ってください。
Aアレルギー性結膜炎の特効薬はありません。抗アレルギー点眼薬やステロイド点眼薬が処方されますが、 症状を和らげる効果はありますが、根本治療ではありません。 アレルギー疾患の症状を抑えるためには直接の原因であるアレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)を取り除かなければなりません。 そのためには、自分はどのアレルゲンでアレルギーがおきているのか、自分の病気をよく理解し、環境に気をくばることが重要です。
アレルゲンには季節性におこる花粉、一年中症状を引き起こす家の中のダニやほこり(ハウスダスト)があります。 花粉に関してはマスクをしたり、ハウスダストに関してはまめな掃除が効果的です。 点眼薬に関してはステロイド点眼薬など副作用がある薬剤もありますので、医師の指示に従って適切な薬物療法を行いましょう。
人の目をカメラにたとえたら、カメラのレンズに相当するのが水晶体です。水晶体は若いうちは透明ですが、歳をとると髪の毛が黒から白になるように、白く濁ってきます。これが白内障です。
A主な症状としては、「目がかすむ」といったものですが、明るいところで見えにくいとか、 まぶしいといった症状がでます。
A白く濁っている水晶体を、若い頃の透明な水晶体にする点眼薬はありません。 白内障が進行して、日常生活に不自由を感じるようであれば、手術が良いと思います。 手術は白く濁っている水晶体を除去し、透明な眼内レンズを眼内に入れるもので、 手術をしても若い透明な水晶体にはなりません。眼内レンズは1ヵ所にピントが固定されているので、 手術前に医師と相談して、自分のライフスタイルに合った度数を選んでもらうことが大切です。
何らかの原因で視神経が障害され見える範囲(視野)が狭くなる病気で、眼圧が上昇するのがその病因の一つと言われています。
A眼圧が上昇し、視神経が障害され、見える範囲(視野)が狭くなる病気ですが、 中心部分は末期まで良く見えているため、視力検査では発見できません。 また、左右の眼が無意識のうちにお互いの見えない部分を補い合っているため、 かなり進行するまで病気に気づかないことが多いのです。 緑内障疫学調査で40歳以上の20人に1人が緑内障患者であること、 その内の80%の人達が自身では緑内障に気づいていないことが分かっており、 発見の機会となる健康診断などを積極的に利用し、すくなくとも1年に1回は眼科の定期検診を受けましょう。
当院では通常の視野検査機器以外にも、短時間で比較的初期の段階での視野異常を発見するFDTスクリーナーがありますので、ご相談下さい。
A視野が狭くなるのは視神経が障害された結果おこるものですが、障害された視神経を治す治療法はありません。 緑内障の治療で大切なのは、これ以上視神経を障害させないことです。 したがって出来るだけ早期に緑内障を発見し、治療を開始することが大切です。 進行予防の治療法には点眼薬・内服などの内科的治療、レーザー治療・手術の外科的治療があります。